壁の板張りで後悔しないために知っておきたいデメリットと対策
最近、住宅のインテリアとして壁に板張りを採用する事例が増えています。おしゃれで温かみのある空間を演出できる板張り壁ですが、採用前に知っておくべきデメリットもいくつか存在します。
この記事では、壁の板張りにおけるデメリットや後悔しやすいポイント、そしてその対策方法について詳しく解説します。板張り壁を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

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壁の板張りとは?基本的な特徴を解説
板張り壁の基本情報
壁の板張りとは、壁面に板材を仕上げ材として施工する手法のことです。羽目板と呼ばれる、板材の長手方向に溝を作って表から固定釘が見えないように成形された材料を使用することが一般的となっています。
室内の壁だけでなく、外壁に板張りを採用する事例も少なくありません。天然素材である木材を使用することで、ナチュラルな印象をプラスできることが大きな魅力です。また、無垢材を広範囲で採用すると、調湿性や吸音効果、木の香りによるリラックス効果も期待できます。
板張り壁に使用される材料の種類
壁の板張りに使用される材料には、いくつかの種類があります。無垢材の羽目板、突板や挽板を使った化粧板、木目プリント化粧板などがあり、それぞれ特徴が異なります。
無垢材は天然素材ならではのランダムな木目やナチュラルな質感が魅力で、調湿効果や香りによるリラックス効果を期待できます。突板や挽板化粧板は、無垢材と同様に自然な木目が魅力ですが、無垢材部分が薄いため質感は少々硬めです。木目プリント化粧板は、印刷技術によって木目を再現した素材で、耐キズ性や耐水性に優れていますが、木の持つ調湿機能などはありません。
板張り壁が選ばれる理由
壁に板張りを採用する事例が増えている理由は、デザイン性の高さだけでなく、環境問題解決に貢献できる点にあります。木材は製造過程における資源量や廃棄量を抑えられる素材として注目されています。
また、森林で育つ樹木は定期的に伐採や利用、植林を繰り返すことで木々が若返り、多くの二酸化炭素を吸収するとされています。そのため、木材の積極的利用は地球温暖化解決の糸口として期待されており、商業施設や公共施設などでも板張り壁の採用が進んでいます。
壁の板張りで知っておくべきデメリット
施工費用が高額になりやすい
壁の板張りにおける最も大きなデメリットは、ビニルクロスや塗装仕上げと比べて費用が高額になることです。内壁の場合、ビニルクロス仕上げは1平方メートルあたり1000円から2000円程度、塗装仕上げは1000円から3000円程度ですが、板張りは7000円から15000円程度かかります。
一日の施工可能面積も小さく、材料費と施工費を合わせた総コストが割高になります。予算が限られている場合は、リビングの一部やキッチンなど、アクセントウォールとして部分的に採用することで費用を抑えることができます。部分的な採用でも十分に板張りの魅力を感じられるため、予算に合わせて施工面積を調整しましょう。
変形や劣化のリスクがある
壁の仕上げ材として使用する羽目板材は長尺材であるため、施工環境や保管環境の湿度変化によって反りやねじれ、伸縮、木割れなどの変形が起こる可能性があります。特に無垢材は乾燥や温度変化によって膨張や収縮を起こしやすい素材です。
このようなデメリットを避けるためには、できるだけじっくり低温で長期間かけて乾燥させた良質な材料を選ぶことが重要です。高温短期間で乾燥された材料は、少しの湿度変化で変形してしまうため注意が必要です。また、無垢板の扱いに慣れた業者に依頼することで、膨張収縮を見越した最適な間隔での板張りができます。
経年変化による色の変化
壁に板張りを採用した場合、経年変化によって色が変わることがデメリットと感じる方もいます。木材は紫外線による影響で濃色化や淡色化し、色が薄い樹種は雨染みで黒ずむ可能性があります。
直射日光や雨にさらされる場所へ採用する場合は、どのように色味が変化するか事前にチェックすることが欠かせません。経年変色を抑えたい場合は、軒下など紫外線や雨の当たらない場所へ採用するか、着色された材料を選ぶことがおすすめです。最近は日焼けによる変色を防げる塗料もあるため、白木の風合いを活かしたい方はメーカーに問い合わせてみましょう。
壁の板張りで後悔しやすいポイントと対策
暗さや圧迫感を感じることがある
壁の板張りは白のクロスと比較した場合、光を反射しづらいため暗さを感じる可能性があります。また、使用する木材によっては節が目のように感じられて気になったり、暗めの色味に圧迫感を感じることもあるでしょう。
このようなデメリットへの対策として、部屋全体を板張りにせず部分的に採用することが効果的です。明るめの木材を選んだり、本やスマートフォンを利用する場所に対しては補助照明を設置することもおすすめです。節や色味による圧迫感が気になる方は、節のない材を指定したり明るめの材種を指定することで解決できます。
汚れがつきやすい問題
壁の板張りは、特に人の手によく触れる場所では手垢などの汚れがつきやすいというデメリットがあります。スイッチ周りやキッチン、給湯室などは特に対策が必要な場所です。
また、電化製品から発せられる熱により壁面が部分的に黒ずむ電気焼けと呼ばれる現象が起きることもあります。これらの汚れや部分的な変色は、クリア塗装もしくは濃い色に着色された材料を採用すると目立ちません。塗膜の分厚いUV塗装品は、耐汚性だけでなく耐摩耗性も高まり細かいキズがつきにくくなるため、最近採用事例が増えています。
温風や冷風による影響
空調機器本体や室外機、瞬間湯沸かし器の吹き出し付近を板張り壁にすると、局所的に温風や冷風が当たり通常よりも反りやねじれ、伸縮、木割れなどの変形リスクが高まります。
このようなデメリットを避けるためには、事前に温度変化による変質や変色リスクを確認することが重要です。外壁の場合は吹き出し口から距離を離すことで問題が解消される可能性もあります。板張り壁を採用する場所を慎重に検討し、長時間温風や冷風が当たる場所は避けるようにしましょう。
外壁の板張りで注意すべきデメリット
腐食や蟻害のリスク
外壁に板張りを採用する場合、雨や湿気にさらされることから木材腐朽菌の繁殖による腐食やシロアリ繁殖による蟻害、カビ菌繁殖のリスクがあります。腐食や蟻害が進めば耐久性が落ち、カビが発生すれば美観を損ねかねません。
木材腐朽菌は周囲の気温が30度程度で空気中の湿度が上昇することで木材の含水率が20パーセント以上になると繁殖します。シロアリも同じ環境下で繁殖するため、外壁へ板張りを採用する場合は通気性が良い場所を選びましょう。気温3度以下や木材の含水率が20パーセント以下では発生しにくいため、施工場所の環境を考慮することが大切です。
耐火性能に関する制限
建物を建てる地域が防火地域や準防火地域、法22条地域に該当する場合や、延べ床面積や階数が一定規模以上である場合、建物を耐火構造や準耐火構造、防火構造のいずれかにしなくてはいけません。
該当する範囲に板張り壁を採用する場合は、不燃木材の利用や不燃材と板張りの二重構造にするなどの工夫が必要です。最近は防火被覆の厚さを確保した上で木材を利用する燃えしろ設計という手法が採用されるケースもあります。外壁に板張りを検討している場合は、建築地の制限を事前に確認しておくことが重要です。
メンテナンスの必要性
外壁の板張りは、内壁と比べてメンテナンスの頻度が高くなることがデメリットとして挙げられます。無垢材を使う場合、腐食や蟻害などの特殊な状況を除けば基本的にメンテナンスフリーですが、これはあくまでも耐久性など性能面だけの観点です。
汚れやシミは避けられないため、長期間きれいに保ちたい場合はこまめな再塗装が必要となります。ただし、UV塗装品を選ぶことでこまめな再塗装が不要になります。UV塗装は原則として屋内用であるため、屋外にUV塗装品を施工すると太陽の紫外線によって塗膜が剥がれるリスクがあることに注意してください。
壁の板張りで後悔しないための選び方
適切な材料の選定方法
壁の板張りで後悔しないためには、使用する場所や目的に応じて適切な材料を選定することが重要です。室内の壁で調湿効果や香りによるリラックス効果を期待する場合は無垢材の羽目板がおすすめです。
一方、耐キズ性や耐水性を重視する場合は突板や挽板化粧板、木目プリント化粧板も選択肢に入ります。無垢材は変形リスクが高いため、変形が気になる方は突板や挽板化粧板、合板系の仕上げ材を使用することで反りやひび割れが起きづらくなります。また、希少性のある高価な樹種でもコストを抑えられる点も突板や挽板化粧板のメリットです。
適切な木視率の検討
壁を板張りにする場合は、木視率を検討することも大切です。木視率とは視界の中で木材の割合がどの程度かを示す指標で、この割合によって部屋の印象が大きく変わります。
部屋全体を板張りにするか、一部だけをアクセントウォールとして板張りにするかで印象がガラッと変わります。どの程度の木視率が自分の好みに合っているのか、モデルハウスや見学会で実際の空間を体感して把握することが大切です。予算の都合もあるため、費用と好みのバランスを考えながら最適な木視率を見つけましょう。
照明や家具とのバランス
壁に板張りを採用する場合は、照明や家具とのバランスを考えることも重要なポイントです。間接照明で板張りを照らすことで木ならではの凹凸が目立ち、おしゃれな雰囲気になります。
また、板張りの色合いや木目に合うように家具を選ぶことで、より統一感がある洗練された空間になります。建物と雰囲気を合わせるために造作家具をチョイスすることもおすすめです。内装を検討する際に実際の生活を想像し、どんな照明や家具が欲しいのか事前に検討しておきましょう。
壁の板張りのメリットも知っておこう
デザイン性と機能性の高さ
壁の板張りには多くのデメリットがある一方で、デザイン性や機能性において優れたメリットも数多く存在します。温かみのある穏やかな天然木の色味はクロスなどでは出しにくく、触り心地や質感のよさも感じられます。
深みのある色合いの板張りにした場合は高級感や重厚感を感じられ、板張りは単一な柄ではなくオリジナリティの高い内装になります。一味違ったおしゃれな内装を目指す場合に最適な選択肢といえるでしょう。また、天然木は内部に多くの空隙があることから高い断熱性や保温力を得られ、空調機器を利用した場合もより早く部屋を快適な温度に保てます。
調湿効果とリラックス効果
壁に板張りを採用すると、木材の調湿効果を得られることも大きなメリットです。木材の空隙は熱の緩衝効果だけでなく、空気中の水分を吸放湿して適切な湿度を保つ効果を期待できます。
また、多くの空隙があることから吸音性や遮音性が高く、壁を板張りにすることで不要な音が吸収されて聞こえる音がマイルドになります。さらに、天然木を利用する場合は木から発される香りでリラックスできる効果もあります。無垢の木からはフィトンチッドと呼ばれる鎮静作用を持つ物質が放出され、板張りの壁の空間を利用する人の心を落ち着かせる効果を感じられるでしょう。
経年変化を楽しめる魅力
経年変化はデメリットとして紹介しましたが、実はメリットでもあります。徐々に飴色になる板張りの壁は家族と一緒に家が成長するようにも感じられて愛着が湧きます。
キズの一つ一つにも思い出を感じられ、代えがたい存在になっていきます。また、天然素材である無垢材は材料の廃盤や欠番がないため、将来的に補修が必要になった場合でも同じ材料を入手できる可能性が高いこともメリットです。経年変化を楽しみながら長く愛用できることは板張り壁ならではの魅力といえるでしょう。
まとめ
壁の板張りには、費用が高額になることや変形リスク、経年変化による色の変化などのデメリットがあります。特に外壁の板張りでは腐食や蟻害、耐火性能に関する制限など、内壁とは異なる注意点もあります。
しかし、適切な材料選定や施工場所の検討、経験豊富な業者への依頼によって、これらのデメリットを最小限に抑えることが可能です。部分的な採用やUV塗装品の選択、適切な木視率の検討など、対策方法を知っておくことで後悔のない板張り壁を実現できます。
壁の板張りには、おしゃれで温かみのある空間を演出できるだけでなく、調湿効果やリラックス効果、高い断熱性など機能面でも優れたメリットがあります。デメリットと対策をしっかり理解した上で、板張り壁を採用することで理想的な住空間を作ることができるでしょう。
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