中庭のある家が不幸になるって本当？
「中庭のある家に住みたい！」
「不幸になる間取りって本当？」
中庭のある家は太陽光を取り入れることができ、開放的な空間の中でもプライベートな空間を確保できるため、人気の間取りです。しかし、家相学の観点から見ると、中庭を持つ家は「凶」とされており、そのことが原因で中庭を持つ家を建てると不幸になると言われています。
この記事では、中庭のある家が不幸になるというのは本当のなのか、詳しく解説します。
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風水・家相とは？
まず、中庭のある家が不幸になるのかどうかを解説する前に、風水と家相の違いについて把握する必要があります。
風水とは、古代中国の思想で、都市・住居・建物・墓などの位置の吉凶禍福を決定するために用いられてきた、「気の流れを物の位置で制御する」という考え方です。
一方、家相とは、土地や家の間取りなどの吉凶を見るもので、風水とは異なり、日本独自の発展を遂げたものです。日本の風土や気候、神仏習合思想と深く関わっており、方位により吉凶を判断します。
中庭のある家は、家相の観点から不幸になると言われています。
中庭のある家は家相の観点から不幸なのはなぜ？
中庭のある家は、なぜ家相の観点から不幸と言われているのでしょうか？
家相学は、家の中心がどこにあるのかを重要視し、その中心点のことを「大極」と呼びます。大極は家の主人の運勢を司っているとされています。
中庭のある家の間取りはロの字型やコの字型・L字型になることが多く、そのほとんどの場合で、家の中心点は庭になります。このため、「大極が家の外に出てしまっている状態」が家相学的には良くないとされ、中庭のある家は「凶」と言われることがあります。
大極が家の外にある間取りでは、夫婦仲が悪くなるとか、大極に集まるとされるエネルギーが家に入らないため、発展しづらくなると考えられています。このため、中庭のある家は、家相学的に不吉とされることがあります。
家相の関係なく中庭のある家が不幸と言われる理由とは？
昔は、家相の関係なく中庭のある家は不幸と考えられてきました。その理由は、古い建築技術や性能では中庭によるデメリットがカバーしきれなかったためです。
中庭がある家は、中央に大黒柱を建てることができないため、耐震性に不安が残ります。また、中庭に湿気が溜まりやすく、壁内結露を引き起こす可能性があり、寿命が短くなる可能性がありました。
しかし、現代の建築技術や住宅性能は進歩しており、中庭のある家のデメリットもほとんど解消されています。中庭に排水設備を整え、風通しを良くすることで、湿気の問題を解決することができます。また、断熱性能も向上しており、中庭による熱の逃げやすさも改善されています。
現代においては、中庭のある家が不幸であるという考え方を過剰に気にする必要はありません。建築技術や性能の進歩により、中庭のある家でも快適に暮らすことができます。
中庭のある家を建てるデメリット4選
中庭のある家には、デメリットも存在します。しっかりと把握した上で、間取り計画を立てましょう。
熱や湿気が溜まりやすい
中庭がコの字型やロの字型で囲まれている場合、中庭に熱や湿気が溜まりやすくなります。建物の周りに適切な空気の流れを確保するために、風通しを良くする設計が必要です。また、雨水が中庭に溜まることもあるため、排水設備を整える必要があります。
メンテナンスが大変で虫対策も必要
中庭には草むしりやお掃除、窓の掃除など、定期的なメンテナンスが必要です。排水設備を整えても、木の葉や砂、泥などで排水管が詰まることもあるため、定期的なお掃除が必要です。
断熱性能が低くなりやすい
中庭のある家は、通常の家よりも窓の数が多く、窓のサイズも大きくなりがちです。そのため、断熱性能が低くなりやすく、光熱費が上がる可能性があります。低-E複層ガラス（アルゴンガス入り）やオール樹脂サッシの樹脂スペーサーの窓がおすすめです。
耐震性能が下がる可能性がある
中庭がある家は、シンプルな形状の家と比較して、中央が空になっているため耐震性が不利になる可能性があります。また、大きな窓を多く設置することでも耐震性能が下がる要因となります。
中庭のある家 取り入れたいアイデア4選
次に、中庭のある家で取り入れたいアイデアをご紹介します。
シンボルツリーを植える
中庭にシンボルツリーを植えることで、見た目的にもおしゃれで、室内にいながらも緑を感じることができます。ただし、中庭のスペースに合わせて、枝葉が広がりすぎない樹木や、落葉が多くない樹木を選ぶことがおすすめです。
リビングと中庭の高さを揃える
リビングと同じ高さに中庭にデッキを設置することで、一体感が生まれ、部屋が広く感じられます。家のデザインや内装のデザインと合わせて、メリットとデメリットを確認して、好みのデッキを選びましょう。
テラス風に椅子やテーブルを置く
中庭にカフェテラス風の雰囲気を出すために、テーブルや椅子を置いて軽食やティータイムを楽しむことができます。最近では、家にいながらキャンプ気分を味わえるベランピングとして、中庭を楽しむ方も増えています。
中庭に面している部屋には大きな窓を設置する
中庭の採光と風通しの良さを最大限に活かすために、中庭に面した部屋には大きな窓を取り付けることがおすすめです。大きな窓は、室内から中庭を見渡せるだけでなく、開放感も味わえます。
中庭のある家は不幸とは思わない
中庭を持つ家は、しばしば家相の観点から問題があるとされますが、この考え方にはいくつかの疑問点があります。家相という伝統的な考え方は、そのルールが非常に複雑であり、科学的根拠に欠ける部分も多いです。以下では、家相に頼りすぎない方が良いとされる理由を詳細に説明します。
中心点の位置がそもそも曖昧
家相では、家の中心点を特定し、その位置から吉凶を判断します。しかし、この中心点の位置を決める方法には一貫性がなく、流派によって異なる場合が多いです。
たとえば、敷地の中心点、建物の中心点、重心点、太極柱など、さまざまな方法が提案されていますが、これらはしばしば互いに矛盾します。このような曖昧さは、家相の判断基準に信頼性を欠かせます。
吉凶の統一性がない
家相は多くの異なる流派に分かれており、それぞれが独自の判断基準を持っています。一つの流派では吉とされる配置も、別の流派では凶とされることがあります。
このような統一性の欠如は、家相の吉凶判断が個人の解釈に大きく依存していることを示しており、その普遍性に疑問を投げかけます。
科学的根拠がない
家相の多くの指摘は、科学的なデータに基づいていません。
たとえば、特定の間取りが不幸を招くという明確な統計や研究結果は存在しません。このようなエビデンスの不足は、家相の信憑性にさらなる疑問を呼び起こします。
方位をもって吉凶が決まるのは納得できない
家相では、特定の方位が吉または凶とされますが、その理由はしばしば具体的な根拠に欠けます。
例えば、北東が鬼門とされ、不適切な場所にされがちですが、実際のところ、家の快適さや機能性は、地域の気候や周囲の環境によって大きく変わります。方位だけに基づいて吉凶を決定することは、現実の多様な条件を無視した過剰な単純化であると言えるでしょう。
以上の理由から、中庭のある家が不幸であるとは一概には言えず、家相の教えを絶対視するよりも、実際の生活環境や個々のニーズに合わせて家を設計することがより重要です。家相はあくまで参考の一つと考え、実用性と快適性を重視した家作りを心がけるべきです。
平屋には坪庭がオススメ
平屋建ての住宅において、限られた空間を有効に活用する方法として、坪庭の設置が非常におすすめです。坪庭は、家の中に小さな自然を取り入れることで、住空間に豊かな癒しをもたらします。
特に平屋の場合、全体の広さが限られているため、効率的に空間を美しく演出できる坪庭は、見た目の美しさだけでなく機能的にも多くのメリットがあります。
坪庭とは？
坪庭とは、一般的に家の一角に設けられる小さな庭のことを指し、大きさは概ね1坪（約3.3平方メートル）程度が一般的です。この庭は、家の外壁に沿って設けられ、しばしば3方を壁で囲まれており、外からの視線が遮られ、プライベートな空間を形成します。坪庭には、緑植物や小石、水場などを配置し、四季の変化を感じられるよう工夫されることが多いです。
坪庭の最大の特徴は、限られたスペースでも自然との接点を持つことができる点です。また、家の中から容易に庭の美しさを眺めることができ、日常生活に穏やかな時間を提供してくれます。
魅力的な半屋外空間になる
坪庭は、完全に屋外にあるわけではなく、家の一部として半屋外の特性を持っています。この半屋外空間は、家族がリラックスできる場所として、また来客をもてなす場としても非常に有効です。坪庭から吹き込む自然の風は、家全体の空気を循環させ、より快適な居住環境を作り出します。
さらに、坪庭は一年中楽しむことができる場所であり、季節の変わり目ごとに異なる自然の表情を楽しむことが可能です。春には新緑、夏には涼しげな水の音、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の風情を家の中から感じ取ることができます。
坪庭は、美しさだけでなく、家の中の空気を清浄する効果や心理的なリラクゼーション効果も期待できるため、平屋建ての住宅においては特におすすめの設計要素と言えるでしょう。
中庭のある家は魅力がある！
家相は科学的根拠が乏しい迷信的な要素が多いので、中庭のある家が不幸というのはあまり信じなくてもよいと思います。
現代の建築技術や設備であれば、中庭のある家でも快適に過ごすことができます。中庭のある家は建築コストは高くなり、居住スペースが減るといったデメリットもありますが、それ以上に開放感のある間取りを実現することができます。
ぜひ、参考にしてみてください。
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