c

補足(SC経営戦略2018)

【第1問】

※1
物流業の中に「小売業」は含まれない

※2
卸売販売高に占める小売販売高の割合
→ 小売販売高に占める卸売販売高の割合

W/R比率
W(wholesale/ホールセラー)は卸売業、R(retailer/リテイラー)は小売業のことで、W/R比率(wholesale /retail sales ratio)とは卸売販売額に対する小売販売額の比率を示したものです。これは「卸小売比率」ともいわれており、この数値によって卸活動の大きさを測ることができます。

W/R比率の算出方法は、年間卸売総販売高÷年間小売総販売高で導き出されます。たとえば、この比率が高いということは一体どういう意味を持つのでしょうか。

単純に卸売総販売高÷小売総販売高で試算してみると、生産者が50円で卸売業者Aに販売し、その卸売業者が自社の利益2割(10円)を乗せて60円で小売業者に販売、小売業者は自社の利益2割(12円)乗せて72円で販売したとします。卸売業の総販売高は60円で小売業は72円で販売するので、W/R比率は60÷72≒0.83です。

これが卸売業者を3社経由(各業者の利益は2割と仮定)して消費した場合、卸売業者Aが60円、卸売業者Bが72円、卸売業者Cが86円、小売業者が103円で販売するので、W/R比率は(60+72+86)÷103≒2.12となります。ですから、W/R比率が高ければ高いだけ、小売販売高に占める卸売販売高の割合が大きいということになるのです。それは卸売業者間で販売が繰り返されているということで流通経路が長い、流通段階が多いと言えます。

※3
デメリット → メリット

※4
「中抜き現象」
中抜き現象とは、企業が消費者に直販を行い、卸売や代理店、小売業などの流通業者が不要となる現象。

※5
リテールサポート機能 → アソートメント機能
メーカーや卸売業者から仕入れた商品を組み合わせるのは「アソートメント機能」という。

リテールサポート機能
メーカーまたは卸売業者が、取引先に対して経営的な支援活動を行うこと。 小売店の業績を向上させることで、結果として自社の業績向上につなげようというのがねらい。 支援活動の内容としては、例えば以下のようなものがある。
新製品、売れ筋、競合情報などの提供。 ・従業員教育や店員の派遣。 ・店舗の内外装、売り場づくり、販促活動他、経営的なアドバイス。 ・POSやEOSのシステム導入サポート。

【第2問】

※1
2018年 SC総数は3220 総売上高は32兆6595億円
2017年 SC総数は3217 総売上高は32兆355億円
2018年は37SCがオープン、2017年は48SCがオープン

【第3問】

※1
「シームレス」
シームレスとは、「継ぎ目」のない状態のことである。例えばアプリケーションソフトの中で、それぞれの機能が区切られることなく一貫して操作することができる状態などのことを「シームレス」と言う。

このほかにも、無線LANでの通信と携帯電話での通信を場所に応じて自動的に切り替えるようにするサービスや、システムインテグレータが提供する顧客問題の分析からシステムの設計・開発・運営などを一括して提供するサービスも、シームレスなサービスであると言うことができる。

シームレスなサービスは、多数のサービスや機能などを最小限の手間で活用できるようになるため、ユーザー側にとっては非常に有益なものであると言うことができる。

【第4問】

※1
「ビジネスモデルの3要素」
ビジネスモデルの3要素とは、「顧客」「価値」「経営資源(チャネル、ノウハウなど)」である。つまり・・・1.誰に対して、どんな価値を提供するのか、2.そのために、保有する経営資源をどのように組み合わせて、その経営資源をどのように調達し、3.パートナーや顧客とのコミュニケーションをどのようにして図り、4.いかなる流通経路と価格体系で、顧客に届けるか・・・という、ビジネスのデザインについての設計思想が「ビジネスモデル」なのである。

※2
「レーザーブレードモデル」
レーザーブレードモデルは、最初に購入される製品を安価で提供し、その後の消耗品や保守サービスで継続的に儲けるビジネスモデルです。レーザーブレードはカミソリの刃のことですが、その名称の由来は替え刃カミソリを初めて製品化したジレット社が、カミソリ本体は格安で販売し、替え刃で利益をあげる事業戦略を展開したことによります。エプソンなどのプリンターメーカーもこのビジネスモデルを典型的な形で活用しています。

※3
「ロングテールモデル」
ロングテールとは、ニッチであまり販売されていない商品を多様に揃えることによって、全体の売り上げを上げて行戦略です。
このような商品は1つあたりの売上利益が少ないため、主にインターネット経由で販売されています。
この用語は、2006年にアメリカの「Wired」誌の編集長だったクリス・アンダーソン氏によって提唱されました。

Amazon はロングテール戦略成功の典型的なビジネスモデルだと考えられており、実際Amazonの売上の半数以上は販売部数ランキング40,000位~2,300,000位の商品で支えられています。
Amazonは人気商品だけでなくニッチだとされてきた一見採算が合わない商品ラインナップを揃えることで成功しているのです。

これまでの実店舗型の小売業の場合、売り場面積やバックヤードに広さの制限がありました。そのため、滅多に売れない商品をストックしておくことは不良在庫の増加や「売れる」商品に割く面積の減少につながります。

実店舗を運営し続けるには、その店舗が立地する商圏で確実に売れる、在庫回転率の高い商品しか置くことができませんでした。
しかし、Amazonや楽天市場などのECマーケットが普及した現在では、市場は広いネット上にどこまでも広がっています。当然、市場が広いということはそのぶん競合も増えます。そうなると、生き残りをかけて他との差別化が必須となります。

その差別化の1つの手段として「他の店には売っていない商品を豊富に揃える」という戦略があります。幸い、実店舗では年に1回くらいしか売れないような商品でも、多種多様な人が集まるネットの世界には、その商品を求める人が少なからず存在するのです。
そんなニッチな製品を、ニッチな需要を持つ消費者に対して提供する。商品1種類あたりの売上数は少なくとも、すべての商品のトータルで勝負をする。これが、ロングテールな戦略なのです。

※4
「クリームスキミングモデル」
〔牛乳から最もおいしいクリームだけをすくいとる意〕
需要のうち儲かる部分にのみ商品・サービスを提供すること。
高い需要密度が見込める市場セグメントにのみ集中して展開するモデルです。

※5
「顧客ライフサイクルマネジメントモデル」
顧客の成長にともなうニーズ、好み、所得の変化に沿って提供価値のラインナップを揃え、将来的に高額の高利益な製品やサービスに誘導するというもの

※6
「サブスクリプションモデル」
サブスクリプションモデル(サブスクと略されこともあります)とは、モノを買い取るのではなく、モノやサービスの“使用権”を一定期間借りる(契約する)というビジネスモデルで、最近では、“定額制サービス”を指すことが多いようです。

※7
「フリーミアム」
基本的なサービスや製品は無料で提供し、さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネスモデルである。

※8
「アンバンドリングモデル」
バンドリングとは、関連するふたつ以上の商品やサービスを組み合わせ、ひとつのセットとして提供する販売手法です。
 バンドリングの例には、パソコンとソフトウェアのセット販売などがあります。家電量販店で販売されているパソコンには、マイクロソフトのオフィスなど、各種ソフトなどがあらかじめインストールされており、セット価格で販売されていることがあります。これがバンドリングです。また、パソコンとプリンターなどの周辺機器とのセット販売も、バンドリングの一例です。
 これに対し、セット販売せずに、消費者のニーズに合わせて商品内容を組み合わせることができるように、機能をばらばらに分けた販売手法を、アンバンドリングと呼びます。同様にパソコン販売では、デルコンピュータなどが行っている、カスタマイズ販売がアンバンドリングの一例です。ディスプレイと本体など、本来一体化した製品の機能を、ばらばらに分けて販売します。

【第5問】

※1
経営戦略は、全社戦略・事業戦略・機能戦略から構成される。

経営目標を達成するための手段選択の枠組みをいう。経営戦略は、経営目標と経営計画の中間に位置し、計画の策定と実施が目標実現に有効に機能するよう媒介する。企業活動について経営戦略の必要が意識的に主張され、その体系化が図られるようになったのは、1950年代に入ってからのことである。それまでは、経営目標―経営計画という体系が主であったが、環境の流動・多様化により、目標をただちに計画に展開することがしだいに困難になってきた。そのため、経営目標―経営方針(経営政策)―経営計画という体系が現れたが、経営方針の概念内容のあいまいさもあって定着せず、短期間に構想が新しく改められて、経営目標―経営戦略―経営計画という体系が出現した。

経営戦略は普通、階層的に企業戦略corporate strategy、事業戦略business strategy、機能戦略functional strategyの3種からなるとされる。経営戦略を狭義に解するときは、企業戦略のみをもって経営戦略とするが、初期にはこのような考え方が主であった。企業戦略は、企業全体に関する戦略であり、具体的には、事業分野の選択と組合せが中心になる製品・市場戦略や多角化戦略である。事業分野や製品には、ライフ・サイクルによる盛衰がかならず生じるから、特定の事業分野や製品に永久に固執することはできない。

また、技術革新などの環境変化も重大な影響を及ぼす。これらを勘案しながら、製品開発、新製品採択、既存製品の改良、既存製品の生産中止、既存市場への浸透、新事業分野への参入、既存事業分野からの撤退などを組み合わせた企業活動の長期的枠組みを作成する。これが企業戦略である。企業戦略は、上述のような内容とともに、それを展開するための、他企業の統合・合併、あるいは自企業の分割・再編のような基本方法をも含んでいる。事業戦略は、企業戦略によって設定された各事業分野ごとに設定される戦略である。ここでは、企業戦略で各事業分野ごとに策定された内容の展開に関する資源配分とタイミングが問題にされる。これを受けて、生産・販売・財務・労務などの各領域に関する機能戦略が策定される。

※2
ドメイン : 分野

※3
「コア・コンピタンス」
直訳すれば「核となる能力・得意分野」という意味。他社との競争のなかで、優位性のある中核事業のこと。企業内部で蓄積された事業のノウハウや製品開発力、技術力などをコアコンピタンスとすることもある。企業が得意とする分野にヒト、モノ、カネなどの経営資源を投入して競争力を高めることはコアコンピタンス経営と呼ばれることが多い。ソニーの小型化技術、米フェデラル・エクスプレスの物流管理システム、トヨタの生産管理方式などがコアコンピタンスの代表例として挙げられる。

※4
「ケイパビリティ」
「ケイパビリティー」(capability)とは、企業が全体としてもつ組織的な能力、あるいはその企業に固有の組織的な強みのことです。経営戦略を構成する重要な概念であり、競争優位の大きな源泉となりえます。戦略そのものによる差別化が困難な状況下においては、オペレーションの主眼となるスピードや効率性、高品質といった企業のケイパビリティーを活かし、戦略の実現性や遂行能力で他社に差をつけることが持続的な優位性の確立につながります。企業に固有のケイパビリティーを最大限活用した競争戦略を「ケイパビリティー・ベースド・ストラテジー」といいます。

※5
「競争戦略」
個々の観点から図られる市場分野において、競争相手に対していかに優位性を獲得するか、という対応方針のこと。「競争対抗」と「競争回避」の2種類があり、競争対抗は相手より低コストを実現する「コスト・リーダーシップ」、独自性を打ち出す「差別化」、特定のセグメントに焦点を当てる「集中」などがある。競争回避には競争相手の得意分野を意図的にずらし、市場獲得のための価格設定や広告活動などを展開する方法がある。

【第6問】

※1
「4C」
マッカーシーの4Pを購買者視点に置き換えた概念のことで、ロバート・ラウターボーンが提唱。顧客価値(Customer value)、顧客コスト(Customer cost)、利便性(Convenience)、コミュニケーション(Communication)のこと。
販売者の視点である4Pを購買者の視点に立って置き換えた概念で、
製品(Product) →顧客価値(Customer value)
価格(Price) →顧客コスト(Customer cost)
流通(Place) →利便性(Convenience)
プロモーション(Promotion)→コミュニケーション(Communication)
となる。
顧客は価値や問題点に対する解決策を購入しているとみている。顧客は製品の獲得、使用、廃棄に至るまでの全体のコストに関心を持っている。顧客は製品やサービスができる限り簡便に利用できることを望んでいる。顧客は双方向のコミュニケーションを望んでいる。この4Cを十分検討したうえで4Pを構築することが重要と提唱されている。

※2
「アンゾフの成長マトリックス」
経営戦略を検討する著名なフレームワークの一つに「アンゾフの事業拡大マトリクス」があります。これは、縦軸に「市場」、横軸に「製品」を取り、それぞれ「既存」、「新規」の2区分を設け、4象限のマトリクスとしたものです。この4象限から企業の成長戦略オプションを数多く抽出しようとするもので、経営学者のH.I.アンゾフが提唱しました。

具体的には、例えば第1象限「市場浸透」では、既存の商品を使って既存の市場で成長しようと考えた場合、企業は同一顧客の購入頻度を高めるとか、販売ボリュームを増やすとかの工夫が必要になります。かつてコカ・コーラのキャンペーンが、「喉の乾きにコカ・コーラ」(喉が渇いた時に飲む)→「いつでもどこでもコカ・コーラ」(喉が渇いたときだけでなくリフレッシュのために飲む)→「No Reasonコカ・コーラ」(理由もなく飲む)と展開していったのは、既存市場で既存使用品をいかに多頻度で飲ませようとしていたかの顕著な例と言えるでしょう。また応用として、第1象限の中をさらに、新しい用途を考える軸と新しいアクセスポイント(顧客との接点)を作るという2軸で細分化するとさらに発想の幅が広がります。

第2象限「新製品開発」は既存市場に新商品を次々と出して成長していくという考え方です。次々に新しい商品を出していくビールやインスタントラーメンといった事業のケースは、この象限にあてはまるでしょう。これも応用として、第2象限の中をさらに、新しい素材を使う軸と、新しい製法・技術を使う軸の2つを使ってマトリクスを作るとさらに発想の幅が広がると思います。

第3象限「新市場開拓」は既存の商品を新市場に出して成長していく考え方です。“新市場”には2種類の考え方があります。1つは、地理的に新しい市場という考え方、もう1つは、地理的には同じであっても対象とする顧客セグメントを広げるという考え方です。前者の例としては、自動車や家電のメーカーが、国外にディーラー網を広げ、販売エリアを世界に広げるパターンなどが、イメージしやすいでしょう。後者の例としては、男性用の衣服や香水などをユニセックスの商品として女性にも販売するようなケースが挙げられます。これも応用として、第3象限の中をさらに、地理的近さという軸と商慣習的近さという軸の2つを使ってマトリックスを作ってみるとさらに発想の幅が広がると思います。

第4象限は新市場に新商品を出していく考え方で、これは「狭義の多角化」と言われます。市場にも製品にも取っ掛かりがないため、非常にリスクの高い成長オプションです。しかし、ベンチャーの殆どは、経営そのものが、この第4象限に属しているわけで、大企業であっても不可能というわけではありません。ただ、ベンチャー企業様、リスクが高いというだけです。

このマトリクスの使用にあたり重要なことは、まず、自社の強みなり、ビジネスモデルの付加価値なりをきちんと把握することです。そして、その強みや付加価値を利用しながら、成長できるオプションを抽出することになります。それによってオプションの幅や数は随分、違ってくると思います。

※3
「PEST分析」
PEST分析とは、主に経営戦略や海外戦略等の策定、マーケティングを行う際に使用し、自社を取り巻くマクロ環境(外部環境)が、現在または将来にどのような影響を与えるか、把握・予測するためのもの手法です。Politics(政治)、E= Economy(経済)、S=Society(社会)、T=Technology(技術)という4つの視点から分析することから、それぞれの頭文字をとり「PEST」と言います。

※4
「PPM分析」
プロダクト・ポートフォリオ・マネージメント(PPM)とは 、経営コンサルタント会社 ボストン・コンサルティング・グループが作り出した分析方法です。

PPM分析とは、大手企業などが新しい事業に参入する場合に特に有効な分析方法になります。
もちろん、新規参入する時も利用できる考え方です。
時間が経つと、成長はにぶくなる・伸びなくなる
シェアが低い企業でも、高い収益を生み出せる!!  
という前提条件のもとに市場を分析をします。

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの2つの軸から導き出される4つの象限があります。これらは、「花形(Star)」「問題児「Question Mark)」、「負け犬(Dog)」、「カネのなる木(Cash Cow)」と呼ばれています。

花形:継続して投資し、金のなる木を目指す
問題児:市場シェアを高めて、花型を目指す
負け犬:早期に撤退の検討を
金のなる木:稼げるだけ稼いで利益を他の事業へと分配

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)を用いて、自社のそれぞれの事業をこのように2軸上にプロットし、それぞれの象限に入る事業の経営資源の分配の目安は上のように考えられています。

※5
「BSC」
バランスト・スコアカード(BSC)とは、「財務」「顧客」「社内ビジネスプロセス」「学習と成長」の4つの視点で業績管理指標をバランスよく組み合わせ、戦略実行や業績評価を行うためのツール。
90年代初頭に、ハーバード・ビジネススクールのロバート・キャプラン教授とコンサルタントのD・P・ノートン氏が提唱した方法。

企業のビジョン、戦略から重要な成功要因を設定し、それを戦略マップの作成を通して整理する。最終的に評価指標に変換し、日常の活動の中でモニタリングすることで、戦略目標を実践する。

※6
「3C分析」
3C分析とは、マーケティング環境分析のフレームワークです。
3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったもので、マーケティング環境を抜け漏れなく把握できます。

KSF
「KSF」とは、Key Success Factorの略で、日本語では、重要成功要因といい、経営戦略を達成するために何が必要かを定めることをいいます。 「競争のルール」と呼ばれる業界における勝利条件を見極める外的環境分析、自社の強みを活かす選択をする内的環境分析、それらを突き詰め、その事業が成功か否かを見極めます。

※7
「5Forces」
ファイブフォース(5forces)分析は、5つの競争要因(脅威)を分析することで、その業界の収益性、魅力度を考えるフレームワークです。5つの競争要因とは、「業界内の競合」「売り手の交渉力」「買い手の交渉力」「新規参入者」「代替品」の5つを指します。

ファイブフォース分析の目的は、まずその業界の競争構造・収益構造を知り、自社の競争優位を保つためにはどのような脅威に備えなければならないかを知ることです。

この性質上、ファイブフォース(5forces)分析は「防衛」の戦略に使いやすいものとなっていますが、その業界構造を知ることで「攻撃」の戦略にも使うことができます。

※8
「4P」
4Pとは、マーケティング戦略の立案・実行プロセスの1つである、マーケティング・ミックスに関連する要素であり、
Product(プロダクト:製品)
Price(プライス:価格)
Place(プレイス:流通)
Promotion(プロモーション:販売促進)
の頭文字をとってまとめられるものです。

まず市場(環境)における自社の強み弱みを把握し、次に自社の立ち位置を決定します。1についてはSWOT分析や3C分析などを、2〜4にはSTP分析などが利用されます。そのうえで、「どのような製品をどのくらいの価格でどういう経路で市場に送り出すのか」、「どのようにターゲット層に情報を届けるのか」という戦略を詳細に検討します。その際に利用されるフレームワークがマーケティング・ミックスであり、「4P」なのです。

【第8問】

※1
「バリューチェーン」
バリュー・チェーン(Value Chain)とは、原材料や部品の調達活動、商品製造や商品加工、出荷配送、マーケティング、顧客への販売、アフターサービスまでの一連の事業活動を、個々の工程の集合体ではなく価値(Value)の連鎖(Chain)として捉える考え方です。日本では直訳のまま『価値連鎖』と呼ぶこともあります。

また、自社や競合他社など分析対象となる企業が実施している様々な活動を機能別に分類(レイヤー化)し、レイヤーごとに強みや弱みを明確にしていくことによって、重要度の高い課題の洗い出しや競争優位性を効果的に高める差別化戦略の構築を実現させる分析方法をバリュー・チェーン分析と呼びます。

このバリュー・チェーン分析は、事業活動の棚卸しや現状分析を適切に行えるフレームワークとして、様々なビジネスシーンで活用されています。

バリュー・チェーンを活用するためには「付加価値」への理解が必要
バリュー・チェーンは事業を機能別に分類して個別に分析することによって、どの工程においてどの程度の「 付加価値 」が生まれているのかを明らかにしてくれるフレームワークです。そのため、付加価値について正しい認識を持っていなければバリュー・チェーンを最大限に活用することはできません。

※2
「サプライチェーン・マネジメント」
サプライチェーンマネジメント(SCM)の「サプライチェーン」とは、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通プロセスのことで、直訳すれば「供給連鎖」となる。

 具体的には「原材料・部品調達 → 生産 → 物流・流通 → 販売」という一連のプロセスの連鎖のことを指す。これはサプライチェーンに関わる業者・人間の側面で見れば、「サプライヤー → メーカー → 物流事業者 → 卸売事業者 → 小売事業者 → エンドユーザー」という流れのこと。一方、情報やお金は、サプライチェーンと逆方向に流れることになる。

 サプライチェーンマネジメントとは、こうしたモノの流れ、お金の流れを情報の流れと結びつけ、サプライチェーン全体で情報を共有、連携し、全体最適化を図る経営手法のことだ。その場合、部分最適の和が必ずしも全体最適を意味するわけではなく、サプライチェーン全体のバランスを見て連携管理することが極めて重要となる。

 つまり、サプライヤー、メーカー、物流、小売の関係性を1つ1つを最適化するのではなく、サプライチェーン全体を統括して最適化を図るのがサプライチェーンマネジメントである。

※3
「KSF」
「KSF」とは、Key Success Factorの略で、日本語では、重要成功要因といい、経営戦略を達成するために何が必要かを定めることをいいます。 「競争のルール」と呼ばれる業界における勝利条件を見極める外的環境分析、自社の強みを活かす選択をする内的環境分析、それらを突き詰め、その事業が成功か否かを見極めます。

【第9問

※1
マーケティングの定義や理論は、時代と共に様々に変遷してきており、硬直化することがなく進化しているといえる。 元々は米国で産まれた概念で、モノ(製品・商品)を中心にした「マス・マーケティング」(マーケティング1.0)から始まった。 以後、「生活者(顧客)志向のマーケティング」(マーケティング2.0)に進化したとコトラーは定義している。 現在はグローバル化とIT化が加速し、「価値主導のマーケティング」(マーケティング3.0)の領域に高度化しており、単なる収益向上のための手段ではなく、企業や組織が世界を良くするための事業・活動を展開するための戦略に昇華している。

※2
ダイレクトマーケティング ↔ マス・マーケティング

※3
「CTPTマーケティング」
コンセプト(C)を明確にし、ターゲット(T)を絞り込み、プロセス(P)=関係づくりの段取りを行い、ツール(T)を使ってファン化・顧客化を実現する「個客接近型」のマーケティング手法。

※4
「LTV」
顧客生涯価値(こきゃくしょうがいかち、Lifetime Value、LTV)とは経営学用語の一つ。 企業にとってある一人の顧客が生涯にわたって企業にもたらした価値の合計を言う。

※5
「カスタマージャーニー」
カスタマージャーニーとは、一言でいうと「顧客が購入に至るプロセス」のことです。
特に、顧客がどのように商品やブランドと接点を持って認知し、関心を持ち、購入意欲を喚起されて購買や登録などに至るのかという道筋を旅に例え、顧客の行動や心理を時系列的に可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と言います。

※6
「バイラルマーケティング」
バイラルマーケティングとは、主にインターネットやメールにより、クチコミを利用して不特定多数に広まるよう仕掛けていくマーケティング手法のこと。バイラルは「ウイルス性の」という意味であり、人から人へ情報が伝わっていく様子を表している。

※7
「リテンションマーケティング」
一度買ってくれた顧客の来店頻度や購買頻度を増やすマーケティングプログラムの呼び方で、これに対して新規の獲得はクリエーション・マーケティングと呼ぶ。

【第11問】

※1
知覚品質とは、消費者がある製品やサービスを、各自の購入目的に照らして代替品と比べた際に知覚できる品質や優位性のこと。 ブランド・エクイティを構成する要素の1つ。

【第12問】

※1
「テレワーク」
テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
テレワークは働く場所によって、自宅利用型テレワーク(在宅勤務)、モバイルワーク、施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務など)の3つ分けられます。

※2
「モバイルワーク」
決められたオフィスで勤務する働き方ではなく、時間や場所に縛られず、ICT(情報通信技術)を活用して柔軟に働く「テレワーク」の一形態です。具体的には移動中に携帯電話やメールを使って商談を進めたり、取引先からモバイル端末で社内のデータにアクセスしたり、テレビ電話で会議に参加したりするなど、特定の施設に依存しない、いつでもどこでも業務遂行が可能なワークスタイルを指します。テレワークの形態は、働く場所によって、このモバイルワークと自宅利用型テレワーク(在宅勤務)、施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務など)の三つに分けられます。

【第13問】

※1
「インタレスト・カバレッジ・レシオ」
インタレストカバレッジレシオ(倍)=(営業利益+受取利息・配当金)/支払利息割引料
インタレストカバレッジレシオとは、企業の金利負担能力を知るための比率で、主に企業の信用力を判断するときに利用される指標です。
一般的に支払金利は本業の営業利益の範囲内でまかなうことが好ましいと考えられます。インタレストカバレッジレシオは、営業利益が支払金利の何倍あるかを示すため、倍率が高いほど債権者にとっては安全であると考えられます。社債の格付けの際には、この比率が有力な指標として用いられている。一方、企業にとっては有利子負債を拡大できるかどうかを判断するための指標の一つとなっています。

※2
「ROA」
ROA(総資産利益率:Return On Assets)とは、総資産に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の収益性の指標です。純資産(自己資本)、負債(他人資本)を含めた、すべての資本をいかに効率的に運用できているかを表す情報とも言えます。

※3
「ROE」
自己資本利益率(ROE:Return on Equity)とは、自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の指標です。企業の収益性判断の指標として、また株式投資の指標として重要視されています。※2018年10月12日に更新

※4
「EVA」
economic value added
経済的付加価値。企業の利益が株主や投資家から投資された資本に対して、一定期間でどれだけのリターンを生み出したかという、その企業が作り出した経済価値を把握する指標のひとつ。税引き前営業利益から税金、配当金、金利などの全資本コストを差し引いた残余利益で、企業が資本を使って生み出した価値を収益率で算出する。キャッシュフローを重視した経営分析の目安で、株価との相関性が高く、投資の際の指標とされることも多い。EVAの数値が高ければ高いほど株主の利益に寄与していると言える。

※5
「EBITDA」
金利や税金、減価償却費を差し引く前の利益のこと。
EBITDAとはEarnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortizationの略で、税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益を指します。国によって金利水準、税率、減価償却方法などが違うため、国際的企業の収益力は一概に比較することはできません。その点、EBITDAはその違いを最小限に抑えて利益の額を表すことを目的としていますから、国際的な企業の収益力を比較・分析する際に用いられることが多いといえます。

※6
「FCF」Free Cash Flow
企業が本来の事業活動等によって生み出すキャッシュフローのこと。ここでいう「フリー」とは、企業が資金の提供者 (金融機関、社債権者、株主など) に対して自由 (フリー) に分配できるという意味。
一般的には本業から稼ぎ出される「営業キャッシュフロー」から設備投資や企業買収に充当される「投資キャッシュフロー」を差し引いたキャッシュフローのことを指す。

※7
「財務レバレッジ」
財務レバレッジとは、銀行借入や社債発行などを梃子(レバレッジ)として使い、自己資本を梃子(てこ)にどれだけ負債を活用しているかを示す指標。自己資本比率の逆数。
財務レバレッジ(倍) = 総資本 ÷ 自己資本
財務レバレッジは、負債をどのくらい有効活用しているかを示す。この倍率が高くなると、負債過多となりリスクが増大するため注意を要する。

※8
「CAPEX」
【Capital Expenditure】 資本的経費。 単なる不動産を維持する為の修繕とは違い、不動産の価値や耐久年数を延ばすためにかかる費用。資産計上され、減価償却の対象となる。

※9
「手元流動性」
現金,預金および市場性のある短期保有の有価証券の合計額をいう。これらの資産項目は,流動資産の中でも最も換金性が高いため,緊急時における企業の支払能力や資金繰りの余裕を評価する尺度として利用される。景気拡大や金融緩和の時期には,この金額が増加し,企業の財務体質が強化される傾向がある。

【第14問】

※1
「ディープラーニング」
コンピューターによる機械学習で、人間の脳神経回路を模したニューラルネットワークを多層的にすることで、コンピューター自らがデータに含まれる潜在的な特徴をとらえ、より正確で効率的な判断を実現させる技術や手法。音声認識と自然言語処理を組み合わせた音声アシスタントや画像認識など、パターン認識の分野で実用化されている。深層学習。
[補説]コンピューターがネコの画像をネコであると認識する場合、画像からなんらかの特徴を抽出し、あらかじめ記憶させたネコの基準となる特徴と照らし合わせる必要がある。ディープラーニングの登場以前には、研究者や技術者がネコの基準となる特徴をあらかじめ数量化した特徴量を設定したが、ディープラーニングにおいては、ネコの属性をもつさまざまなものを大量に機械学習させることで、人が直接関与することなく、ネコの特徴をコンピューターが自動的に学んでいく。

※2
「AR」
拡張現実。コンピューターを利用して、現実の風景に情報を重ね合わせて表示する技術。たとえば、ヘッドマウントディスプレーを通して現実の風景を見る際に、建物の名称を表示したり、過去に存在した建物を再現表示するといった利用方法が検討されている。最近では、スマートフォン向けのサービスが登場しており、iPhoneでは「セカイカメラ」「Layar」といったアプリケーションが利用できる。これと対になる技術として仮想現実(Virtual Reality)がある。

【第15問】

※1
知的財産保護法という単一の法律はない
日本には、知的財産権を保護するための知的財産権法という単一の法律はなく、知的財産の種類に応じて、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法、種苗法、半導体集積回路の回路配置に関する法律などによって保護している。2002年(平成14)12月、知的財産の創造、保護および活用に関する施策を集中的かつ計画的に推進するために、知的財産基本法が制定された(2003年3月施行)が、その内容は、この法律の基本理念、国および地方公共団体の責務、事業者の責務、発明者等の創造的活動を行う者の処遇、産・官・学の連携の強化、競争促進の配慮、法制上の措置等にわたるものである。

※2
たしかに、AIでも文学や美術、音楽を創作的に表現することはできます。そのため、AIによるコンテンツも「著作物」として認めてもいいように思えます。ですが、結論から言うと、人間の創作的関与が無く、AIのみによって作り出されたコンテンツについては、著作権法上の「著作物」として認められません。そうすると、このようなコンテンツについては「著作権」が発生しないことになります。

※3
EEA城内で個人データを管理するほぼ全ての組織が規則の対象
GDPR
《General Data Protection Regulation》EU一般データ保護規則。EU(欧州連合)の個人情報保護法制。個人データの処理に関する個人の保護、および個人データの自由な流通のための規則を定めたもので、EU加盟国に直接適用される。EEA(欧州経済地域)から第三国や国際機関に個人データを移転する場合には所定の手続きが必要となる。2016年発効。2018年施行。
拠点とする国や地域、事業規模に関係なく、EEA域内で個人データを管理するほぼ全ての組織が規則の対象

※4
自由に活用することができる
匿名加工情報
「匿名加工情報とは、①特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、②もとの個人情報を復元できないようにしたもの」をいいます(個人情報保護法第2条9項)。

 このような匿名加工情報については、一定の義務を遵守することを前提に、「個人情報」には当たらないことになります。そのため、目的外利用の禁止(法15条、16条)や第三者提供の禁止(法23条)など、「個人情報」や「個人データ」に課されていた義務が課されません。つまり、個人情報の利用目的として定めた目的以外で利用することや、本人の同意なく第三者に提供することなどが可能になるというメリットがあります。

 なお、事業者によっては、これまで、匿名化した情報を用いている場合もあるでしょう。その情報が改正法上の「匿名加工情報」に当たる場合、新たな義務が課される場合がありますので、匿名加工情報に関する規定について十分に把握しておく必要があります。