人工大理石浴槽で実際に後悔した事例4選｜FRP浴槽との徹底比較

浴槽は人工大理石で後悔する？FRP浴槽と徹底比較

「お風呂は高級感のある人工大理石にしたい。」「人工大理石の浴槽は掃除が楽だと聞いた。」という方へ。

一般的な浴槽はFRP浴槽と呼ばれますが、オプション費用が掛かっても人工大理石の浴槽を選ぶ方が多くなりました。

しかし、人工大理石の浴槽にはメリット・デメリットがあります。しっかりと把握してから選ばないと、後で後悔することになります。

この記事では、人工大理石の浴槽を選んで実際に後悔した実例など、詳しく解説します。

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人工大理石とは？

人工大理石とは、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を加圧成形して作られた物です。

要するに、プラスチックに加圧することで強度を持たせて、光沢を持たせています。

よく間違えられやすいのが、人造大理石との違いです。人造大理石は粉砕した大理石を固めて作られるため、素材に大理石が含まれます。対して、人工大理石は素材に大理石が含まれていません。

大理石系浴槽の種類と違い

大理石系浴槽には「大理石」「人造大理石」「人工大理石」の3種類があります。それぞれの特徴と違いを以下にまとめます。

大理石浴槽は、天然の大理石を使用したもので、独特のマーブル模様と色合いが魅力です。石灰岩が高温・高圧の条件で変成してできたもので、非常に高価です。耐久性が高く、豪華な雰囲気を演出しますが、重量があり、設置やメンテナンスにもコストがかかります。

人造大理石浴槽は、天然の大理石を細かく砕き、セメントや樹脂と混ぜて再成型したものです。見た目は天然大理石に近く、高級感がありますが、加工の際に研磨が必要で、複雑な形状には向いていません。主にカウンタートップや壁材、床材として使用されます。

人工大理石浴槽は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を使用して作られたものです。天然石の成分は含まれていませんが、加工が容易で、透明感や光沢が特徴です。柔らかい素材のため傷つきやすい面がありますが、価格が手頃で、一般家庭の浴槽に広く使われています。

人工大理石浴槽の種類（アクリル系、ポリエステル系）

人工大理石浴槽には、主にアクリル系とポリエステル系の2種類があります。

アクリル系人工大理石浴槽は、アクリル樹脂を主成分としています。アクリルは軽量で耐久性が高く、透明感と光沢があり、汚れに強い特徴があります。そのため、メンテナンスがしやすく、長期間美しい状態を保ちやすいです。

ポリエステル系人工大理石浴槽は、ポリエステル樹脂で作られており、アクリル系に比べて価格が安いのが利点です。強度があり、浴槽としての性能も十分ですが、アクリル系に比べると質感や耐久性で劣る点があります。そのため、コストパフォーマンスを重視する家庭に適しています。

人工大理石浴槽の寿命

人工大理石浴槽の寿命は、一般的に20～30年とされています。ただし、使用状況やメンテナンスの頻度によっては、15年程度で劣化が目立つこともあります。長持ちさせるためには、定期的な清掃と適切なメンテナンスが重要です。

特に表面の傷つきやすさには注意が必要で、適切な洗浄剤と洗浄方法を守ることが推奨されます。さらに、使用環境も寿命に影響します。例えば、過度な重量をかけたり、ひび割れを放置すると劣化が進行します。各メーカーからはお手入れが簡単なタイプの浴槽も提供されているため、自分のライフスタイルに合った製品を選ぶことが大切です。

浴槽の素材の種類｜違いを比較

浴槽選びには素材の特性を理解することが重要です。この記事では、様々な浴槽の素材について詳しく説明し、その違いを比較します。各素材の特徴を知ることで、自分に合った浴槽を選ぶ際の参考にしてください。

FRP浴槽

FRP（Fiber Reinforced Plastic）浴槽は、ガラス繊維を樹脂で固めた素材で作られています。軽量で強度が高く、取り扱いや設置が容易です。断熱性にも優れ、長時間温度を保つことができます。価格も手頃で、デザインや形状のバリエーションが豊富です。しかし、表面に傷が付きやすいため、丁寧な取り扱いが必要です。

ホーロー浴槽

ホーロー浴槽は、鋼板にガラス質の釉薬を焼き付けたもので、耐久性と美観に優れています。表面が滑らかで清掃が簡単です。保温性も高く、家族全員が長時間お湯に浸かることができます。ただし、強い衝撃を受けると表面が欠ける可能性があり、メンテナンスが欠かせません。

ステンレス浴槽

ステンレス浴槽は、耐食性と強度が高いステンレス鋼を使用しており、錆びにくく長持ちします。保温性が高く、軽量なので設置も簡単です。表面が滑らかで衛生的ですが、一般的な住宅では最近あまり見られなくなっています。

木製浴槽

木製浴槽は天然の木材から作られ、自然の温もりと香りを楽しむことができます。デザインの自由度が高く、リラックスした雰囲気を作り出します。ただし、湿気や水に敏感で定期的なメンテナンスが必要です。また、他の素材に比べて価格が高い傾向があります。

人工大理石浴槽

人工大理石浴槽は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を使用して大理石のような質感を再現したものです。デザインの幅が広く、リーズナブルな価格で提供されます。ただし、柔らかい素材のため傷が付きやすく、強い洗剤には注意が必要です。

人工大理石浴槽のメリット3選

まずは、人工大理石浴槽のメリットについて、詳しく解説します。

人工大理石浴槽のメリット①「汚れが付きにくい」

人工大理石は表面にツヤがあり、汚れが付きにくいです。FRP浴槽に比べて、掃除は楽になります。

人工大理石浴槽のメリット②「強度が高い」

人工大理石は強度が高く、数十年経っても表面にヒビ割れなど発生しないケースが多いです。また、強度が高いにも関わらず比較的軽いので、浴槽の場所を選びません。

人工大理石浴槽のメリット③「ツヤがあり肌触りが良い」

人工大理石は表面がツルツルしており、お風呂に入った時の肌触りが良いです。

人工大理石浴槽で実際に後悔した事例4選

次に、人工大理石浴槽を選んで実際に後悔した事例をご紹介します。

人工大理石浴槽で後悔した事例①「本当に掃除が楽なのか実感できない」

人工大理石浴槽を選んだのは、掃除が楽だと聞いたからです。毎日のお風呂掃除は大変なので、オプション費用12万円で採用しました。

しかし、実際に人工大理石浴槽を使ってみて、本当に掃除が楽なのか実感出来ていません。FRP浴槽を選んでも良かったかなと思いました。

人工大理石浴槽で後悔した事例②「ショールームのような輝きがない」

ショールームでFRP浴槽と人工大理石浴槽を比べましたが、あまりに人工大理石浴槽が輝きがあって綺麗だったので、採用しました。

しかし、実際に家で人工大理石浴槽を見ても、ショールームのような輝きはありません。FRP浴槽で良かったかなと思っています。

人工大理石浴槽で後悔した事例③「価格が高かった」

人工大理石浴槽はオプションで＋11万円でした。私は人工大理石浴槽を選びましたが、費用に対する価値があったかは疑問です。

人工大理石浴槽で後悔した事例④「愛用の入浴剤が使えなかった」

人工大理石浴槽は、イオウが入っている入浴剤など使えないケースがあります。私の愛用していた入浴剤はイオウが入っており、しっかりと確認すべきでした。

人工大理石の浴槽へリフォームする際の費用相場

人工大理石の浴槽にリフォームする際には、バスタブ自体の費用だけでなく、多岐にわたる作業の費用も発生します。リフォームには以下のような工程が含まれ、各工程ごとに費用がかかります。

1. 既存浴槽の解体・撤去・処分: 既存の浴槽を取り除くための解体作業や、その後の廃棄処理に費用がかかります。
2. 新しい浴槽の組み立て・設置: 新しい人工大理石浴槽を組み立てて設置するための費用です。
3. 浴槽の搬入・養生: 浴槽を搬入し、設置場所を保護するための費用が含まれます。
4. 基礎工事: 浴槽を安定させるための基礎工事が必要です。
5. 土間打設: 浴槽設置のためのコンクリート打設工事です。
6. 給排水配管工事: 新しい浴槽に合わせて給水・排水の配管を行うための工事です。
7. 電気工事: 浴槽周りの電気設備を整えるための工事が必要です。
8. 浴室入口や袖壁の修復: 浴槽交換後の浴室入口や周辺壁の修復費用もかかります。

これらの工事費用に加えて、新しい人工大理石の浴槽の購入費用も必要です。一般的には、人工大理石の浴槽へのリフォーム費用は60万円から150万円程度が相場となっています。

さらに、既存の浴室が昔ながらの在来工法の浴室である場合、ユニットバスタイプへ変更する必要があることもあります。この場合、追加で約10万円の費用がかかると見積もっておくと良いでしょう。

在来浴室とは、各家ごとに異なる広さや素材で作られた浴室のことで、特に古いタイル張りの浴室が該当します。このような浴室からのリフォームでは、ユニットバスへの変更が求められる場合が多いです。

人工大理石浴槽がおすすめな人

ラグジュアリーなバスルームを求める人

人工大理石浴槽は、その優れた質感と美しい外観で、お風呂場に高級感をもたらします。ホテルのような贅沢なバスルームを自宅で楽しみたい人には最適です

滑らかな肌触りと優れた保温性があり、リラックスできる空間を提供します。毎日の入浴を特別なひとときにしたいなら、人工大理石浴槽を選ぶことでその願いが叶います。日常の疲れを癒すために、少し贅沢なお風呂を検討してみてはいかがでしょうか。

初期投資に余裕がある人

人工大理石浴槽は、通常のFRP浴槽に比べて価格が高いですが、その分多くのメリットを享受できます。例えば、初期費用は約10万円ほど高くなるかもしれませんが、以下の利点があります。

• 高級感のある見た目と質感
• 掃除のしやすさ
• 優れた耐久性で長寿命

これらの特長により、長い目で見ればコストパフォーマンスが高いと言えます。人工大理石浴槽の寿命は通常の浴槽よりも10〜20年長く、その間のメンテナンスコストも低く抑えられます。初期投資を惜しまず、長期間にわたって高品質なバスルームを維持したいと考えている人には、人工大理石浴槽が最適です。

人工大理石浴槽がおすすめでない人

コストを可能な限り抑えたい人

人工大理石浴槽は、一般的なFRP浴槽と比較すると、約10万円ほど高価です。予算が限られている場合には、FRP浴槽の方が経済的です。しかし、人工大理石浴槽は耐久性があり、長寿命であるため、長期的な視点でのコスト削減も考慮に入れる価値があります。

お風呂に特別なこだわりがない人

お風呂に対して特別なこだわりや高級感を求めず、基本的な機能さえあれば十分と考える人には、人工大理石浴槽を選ぶ必要はありません。FRP浴槽を選ぶことで、浮いた予算を他の住宅設備やリフォームに回すことができるので、一つの賢明な選択肢となります。

将来的に追い焚き機能が必要になるかもしれない人

将来的に追い焚き機能を追加する可能性がある場合、人工大理石浴槽はあまり適していません。人工大理石浴槽は、後から追い焚き機能を追加するのが難しいことが多いです。家族の入浴時間がばらばらで、追い焚き機能が必要になりそうな場合は、別のタイプの浴槽を選ぶ方が賢明です。

迷うならFRP浴槽で十分

人工大理石浴槽は、10万円程度のオプションとなり選ぶ方が多いです。

確かにFRP浴槽に比べると汚れは落ちやすいのですが、数日洗わなくても大丈夫といった機能ではありません。あくまで、汚れが落ちやすい程度です。掃除を重視するのであれば、自動掃除機能のある浴槽を選びましょう。

人工大理石の質感が好きな方でなければ、私はFRP浴槽で十分だと思います。ぜひ、参考にしてみてください。

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