Low-Eガラスのメリットと後悔した事例を徹底解説!
「新築では絶対にLow-Eガラスにしたい!」
「Low-Eガラスで後悔することってある?」
Low-Eガラスは、断熱や遮熱の効果に優れているため、新築戸建住宅の86.4%に採用されるほど普及しています。
しかし、中にはLow-Eガラスを設置して後悔するケースもあります。この記事では、Low-Eガラスのメリットや実際に後悔した事例について、詳しく解説します。
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Low-Eガラスとは?
Low-Eガラスとは、ガラスの表面にLow-E金属膜をコーティングしたものです。このガラスは、一部では「Low-E複合ガラス」や「エコガラス」と呼ばれています。
「Low-E」は「Low-Emissivity(ロー・エミシビティー)」の略語であり、日本語では「低放射」という意味を持ちます。つまり、Low-Eガラスは、日光や暖房などから発生する熱を吸収または反射することで放射を低減するガラスです。
Low-Eガラスには、遮熱・断熱効果があるため、室内の温度上昇を抑えたり、暖房効率を高めたりする効果があります。そのため、年間を通して快適な室内環境を維持することができるガラスとして注目されています。
Low-Eガラスの種類
Low-Eガラスには、ガラスの特性に基づいて2種類のタイプがあります。それぞれのタイプの特徴について、詳しく解説します。
断熱タイプ
断熱タイプのLow-Eガラスは、断熱効果に特化しており、主に遠赤外線を吸収または反射する金属膜を使用しています。
このタイプのガラスは、室内側のガラス表面にLow-E金属膜をコーティングすることで、室内の温かさを維持しながら、太陽熱を遮ることができます。また、断熱効果を高めるために、カットし過ぎない程度に太陽熱を遮るように設計されています。
遮熱タイプ
遮熱タイプのLow-Eガラスは、遮熱効果に特化しており、近赤外線と遠赤外線の両方を吸収または反射する機能を持っているのが特徴です。
このタイプのガラスは、主に夏の強い日差しを遮ることを目的としており、外側のガラス表面にLow-E金属膜をコーティングすることで、日差しを遮る効果があります。しかし、断熱効果とのバランスが取れているため、冬場の寒さ対策にも適していることがあります。
Low-Eガラスを設置するメリット4選
次に、Low-Eガラスを設置するメリットについて解説します。
ペアガラスよりも高い断熱性
Low-Eガラスは、ペアガラスよりも高い断熱性を持ちます。
熱貫流率は、一枚ガラスが5.9、ペアガラスが3.4、Low-Eガラスが1.7となっており、数字が小さいほど熱を通しにくいことを示しています。一枚ガラスで育った人にとっては、ペアガラスが夢の断熱窓であるかもしれませんが、Low-Eガラスはペアガラスの約2倍の断熱性を持っています。
Low-Eガラスを樹脂サッシと組み合わせることで、「冬暖かい家」を実現することができます。
紫外線をカットする
Low-Eガラスは、太陽光に含まれる紫外線をカットすることができます。
紫外線カット率は、一枚ガラスが49%であるのに対し、Low-Eガラスは83%となっています。ただし、この値は遮熱タイプで窓の色がグリーンの場合のものです。
日当たりがよく、家具を置いていると、紫外線によって日焼けしてしまうことがありますが、Low-Eガラスを使用することで、日焼けしにくくなります。
光熱費を節約できる
Low-Eガラスを設置することで、光熱費を節約できます。
金属膜のコーティングにより、夏は日差しの暑さを遮り、冬は暖房の温かい空気が逃げにくくなるため、冷暖房の効率が向上します。このため、夏は冷房の設定温度を高く、冬は暖房の設定温度を低くすることができ、年間を通じて光熱費を大幅に削減できます。
実際に、年間で約5万円の節約が可能と言われており、冷暖房を長時間使用する家庭ほどその効果が期待できます。
結露が発生しにくい
Low-Eガラスを使用した窓ガラスは、ガラス板間に空気層があるため、室内外での温度差が生じにくくなり、結露を軽減することができます。
結露は窓やサッシの部分に水滴が溜まり、カビの発生原因となるため、放置すると健康被害が生じる可能性があります。Low-Eガラスを使用することで、ガラス部分に結露が発生しにくくなり、カビの発生を抑制することができます。
Low-Eガラスを設置して実際に後悔した事例2選
Low-Eガラスは非常の性能が高いですが、中には後悔するケースもあります。実際に後悔した事例をご紹介します。
Low-Eガラスで後悔した事例①「価格が高い」
Low-Eガラスは特殊な加工が必要なため、普通のガラスに比べて高価です。
90×90cmサイズで20,000円から40,000円、90×180cmサイズで40,000円から80,000円が相場です。また、施工費用も別途必要となるため、窓の数によっては相当な費用が必要になるでしょう。
ただし、光熱費の節約を考慮すると、初期投資が高額でも長期的に見ると投資対効果が高くなる可能性があります。
Low-Eガラスで後悔した事例②「遮熱・断熱の効果が逆効果になった」
Low-Eガラスの種類と設置する部屋の状況がマッチしていない場合、遮熱や断熱の効果が逆効果になることがありますので、注意が必要です。
例えば、西向きの部屋に遮熱タイプのLow-Eガラスを設置した場合、真夏は遮熱効果により室内の温度を下げることができますが、冬は西日の暖かさを失うことになります。
もし、夏の暑さが我慢できない場合は、遮熱タイプのLow-Eガラスを選ぶことが正解でしょう。しかし、それほど暑くない場合は、断熱タイプのLow-Eガラスを選ぶ方が良いでしょう。部屋の状況に適した種類を選択することが重要です。
Low-Eガラスは万能ではない
この記事では、Low-Eガラスのメリットや実際に後悔した事例について、詳しく解説しました。
以前は高価でしたが、現在では手軽に導入できるようになり、新築住宅の8割で使用されています。断熱性が高いLow-Eガラスは、金属膜をコーティングする位置によって性能が異なります。Low-Eガラスは万能ではないということは、把握しておきましょう。
ぜひ、参考にしてみてください。
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