ペレットストーブを設置して後悔
私は注文住宅を購入した際に、「ペレットストーブ」を設置しました。
見た目のオシャレさだけでなく、空気が乾燥せずに家全体が温まるのは魅力でした。また、木の香りが好きなのですが、ペレットストーブは木材から作られる原料なので木の香りを楽しむことができます。
しかし、実際に設置すると、「設置しなくても良かったな。」と思うことが多々ありました。そこで今回は、ペレットストーブを設置して後悔した理由について、詳しく解説します。
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ペレットストーブとは?
ペレットストーブとは、木製ペレットと呼ばれる燃料を使ったストーブです。
木製ペレットは、化学物質を含まない自然燃料のため人体への害がなく、自然環境にもやさしい燃料です。
私が住んでいる地域では補助金の対象でもあり、ペレットストーブを選びました。
ペレットストーブの種類
ペレットストーブには、大きく分けて3つの種類があります。
輻射式(自然対流式でじっくりあたたまる)
輻射式(ふくしゃしき)は、本体が熱を帯び、その熱で周囲を暖めます。遠赤外線効果で体の芯まであたたまりやすいのが特徴です。
温風式(すぐに温まる)
温風式は、ペレットを燃焼した熱を温風にしてあたためるタイプです。すばやく部屋をあたため、温度ムラが少ないのが特徴です。
電源不要タイプ
電源が不要なコンパクトタイプで、キャンプ等に持ち出すのに便利です。キャンプ用の薪ストーブにオプションをつけることで、ペレットでも使用できるものがあります。
ペレットストーブのメリット5選
次に、ペレットストーブのメリットについて解説します。
体の芯まで温めてくれる
ペレットストーブは、体の芯まで温めてくれます。特に輻射式ペレットストーブの場合は、温度差による不快感を感じにくく、体全体を温めます。
空気が乾燥しない
ペレットストーブは、エアコンのように空気が乾燥しません。エアコンで部屋が乾燥すると、ウイルスが増殖し風邪を引きやすくなります。
リラックス効果がある
ペレットストーブは、火のゆらぎを見ることでリラックス効果があります。自然と家族が集まるような空間になります。
薪ストーブと比べて操作が簡単
ペレットストーブは、薪ストーブに比べると操作が簡単です。ボタンを押せば着火・消火ができ、ダイヤルを回せば火力が調整できます。機種によっては、タイマー機能が付いている物もあります。
補助金が出る可能性がある
住んでいる地域によっては、ペレットストーブを設置することで補助金が出ます。あなたの住んでいる地域で、補助金が出るかどうか必ず確認しましょう。
私がペレットストーブを設置して後悔した理由8選
しかし、実際に設置してみると後悔することが多かったです。私がペレットストーブを設置して後悔した理由をご紹介します。
ペレットストーブで後悔した理由①「メンテナンスが面倒」
想像以上に面倒だったのが「メンテナンス」でした。
ペレットストーブは木質ペレットが燃料になるため、少しですがストーブ内に灰が出ます。そこで、燃料ポットの灰を捨てるだけではなく、週に1回程度は灰の受け皿を掃除し、月に1回程度は燃料タンク内の粉を掃除する必要がありました。
また、それだけでも十分には掃除しきれないので、定期的にプロのメンテナンスを依頼する必要があります。
ペレットストーブで後悔した理由②「費用が高い」
ペレットストーブの相場は、本体価格40万円~60万円程度となります。また、設置費用で5〜10万円程度が掛かります。
また、木質ペレットは燃費が悪く、木質ペレット1kgあたり4000kcalとなり、灯油1リットルが8500kcalのため、1日10時間使用する場合は木質ペレットは10kgが必要となります。
この場合、1ヶ月あたりの燃料費は、木質ペレットで15,000円前後となります。導入費用だけでなく、ランニング費用もそれなりに高額です。
ペレットストーブで後悔した理由③「設置場所が難しい」
ペレットストーブは、外部につながる排気管を設置する必要があります。
また、100kg以上のため、気軽に位置を変更することは出来ません。大型のペレットストーブであれば、掃除の時に動かすのも難しいです。
ペレットストーブで後悔した理由④「木質ペレットの置き場が必要」
設置場所だけでなく、木質ペレットの置き場も考えておく必要があります。私はホームセンターで10袋ほど買いだめしていますが、ペレットストーブの横に置いているため見た目としてもよくありません。
ペレットストーブで後悔した理由⑤「木質ペレットが高い」
ペレットストーブは導入費用だけでなく、燃料の木質ペレットが高いです。暖房効果は良いものの、維持費が高くて後悔するケースは多いです。
ペレットストーブで後悔した理由⑥「運転音がうるさい」
ペレットストーブの燃焼音がけっこう大きく、寝るときに邪魔になったり、ストレスを感じたりする方は多いです。機種によっても、運転音は異なりますのでしっかりと比較検討しましょう。
ペレットストーブで後悔した理由⑦「小さな子どもは注意が必要」
輻射式のペレットストーブは、本体が高温になるため小さな子どもには危険です。小さな子どもがいる場合は、ゲートを設置したり、本体が熱くならない商品を購入しましょう。
ペレットストーブで後悔した理由⑧「停電時は使えない」
ペレットストーブは電気を使用する商品なので、停電時は使えなくなります。薪ストーブであれば、電源は必要ないため停電時でも使用可能です。
ペレットストーブで後悔しないためのポイント
ペレットストーブは、エコで効率的な暖房器具として人気ですが、購入や設置には注意が必要です。後悔しないためには、いくつかの重要なポイントを押さえておきましょう。
建物の断熱性・気密性を向上させる
ペレットストーブの効果を最大限に引き出すためには、建物の断熱性と気密性を高めることが不可欠です。
断熱材の種類や厚みを見直し、高品質のサッシを導入することで、熱が外に逃げにくい環境を作りましょう。隙間なく断熱材を施工し、気密性を高めることが重要です。
機能性の高いペレットストーブを選ぶ
ペレットストーブは操作の簡単さが魅力の一つですが、機種によっては火力調整が難しかったり、タイマー設定が不便だったりすることもあります。
複数のメーカーを比較して、自分に合った操作性のストーブを選びましょう。また、稼働音の違いも考慮に入れ、実際に商品を確認してから購入することが大切です。
間取りに合った設置場所を考える
ペレットストーブを設置する際は、間取り検討時から場所を決めておくことが望ましいです。後から設置場所を決めると、生活に不便が生じる可能性があります。
家族が集まる空間や人の動線を妨げない場所、そしてお手入れがしやすいスペースに設置することをお勧めします。また、排気筒の設置場所も外の環境を考慮して決定しましょう。
保管場所を確保する
ペレットストーブを使う際には、ペレットの保管場所も重要です。10kgのペレット袋を保管するためには広いスペースが必要で、湿気や直射日光を避ける場所を選びましょう。
玄関付近の土間スペースや納戸、ストーブ横の収納スペースが理想的です。また、湿気対策として、台の上にペレットを置くこともお勧めです。
メンテナンス内容を理解してから導入する
ペレットストーブは定期的なメンテナンスが必要です。まずはメンテナンス内容を理解し、家族で掃除の分担などを決めておきましょう。
導入前に、お手入れがしやすい機種を選び、メンテナンスの方法や費用を確認することが大切です。年1回の点検や清掃、部品交換の費用も考慮しておきましょう。
ペレットストーブに関するQ&A
ペレットストーブは暖かくないのか?
ペレットストーブは、10畳から35畳程度の広さであれば、効果的に室内を暖めることができます。ただし、それ以上の広さになると、他の暖房器具と併用するか、薪ストーブに切り替える必要があるかもしれません。
また、古い建物で断熱性や気密性が十分でない場合、ストーブの周り以外の場所が寒いままになることがあります。このため、新築でペレットストーブを導入する際には、高断熱・高気密の住宅を検討することをお勧めします。
ペレットストーブは電源不要?
ペレットストーブには、電源が必要なタイプと電源不要のタイプがあります。
電源が必要なタイプは、ファンを電気で動かすため、若干の動作音が発生することがあります。しかし、外部に煙突を設置する必要がないため、見た目がスッキリしています。一方、電源不要のタイプは、煙突効果で排気を行うため、設置後の見た目が少し複雑に見えることがありますが、停電時にも使用できるため防災対策としての役割も果たします。
どのタイプを選ぶかは、使用目的や設置環境に応じて検討してください。
ペレットストーブは火事になる?
ペレットストーブで火災が発生するリスクは完全には排除できません。石油ストーブや電気ストーブと同様に、熱を発する製品である以上、リスクは伴います。
ペレットストーブが火災の原因になる主な理由は、換気が不十分で火力が過剰に強くなる場合です。そのため、自動的に火力を調整し、換気が機能しないときに自動で停止する高機能なペレットストーブを選ぶことで、火災のリスクを低減できます。また、灰の処理を行う際は、十分に冷めてから行うことが重要です。ペレットストーブを安全に使用するためには、使用前に販売会社から十分な説明を受け、メンテナンスを怠らないようにしましょう。
ペレットストーブはうるさい?
ペレットストーブは一般的にエアコンよりも静かな暖房器具です。
ただし、稼働音の大きさは機種によって異なるため、騒音が気になる方は購入前に稼働音の確認を行うことをお勧めします。一部の機種ではファンの動作音が気になることがありますが、ほとんどの場合は日常生活の中で気にならないレベルです。
ペレットストーブの施工費用とランニングコスト
施工費用相場
ペレットストーブの施工費用は、本体価格と取付費用から成り立っています。
本体価格
ペレットストーブの本体価格は、一般的に20万円から100万円程度です。サイズや機能、ブランドによって価格は大きく異なります。特に、海外メーカーの製品はデザインが洗練されており、最新の機能が搭載されていることが多いため、本体価格が高めになる傾向があります。
取付費用
取付費用は10万円から40万円程度が相場です。取付場所や工事の内容によっても費用は変動します。特に、既存の煙突や配管の改修が必要な場合は、追加費用が発生することがあります。
ランニングコスト
ペレットストーブの燃料であるペレットは、10kgあたりおよそ600円で購入できます。ホームセンターなどでも手に入るため、入手は比較的容易です。
燃料消費量
1時間の燃焼には約1kgのペレットを消費します。例えば、毎日5時間使用した場合、1日あたり約300円、1ヶ月あたり約9,000円のランニングコストとなります。
ランニングコストの工夫
燃料代だけを見るとやや高く感じるかもしれませんが、ペレットストーブの特徴として、消火後も温度が持続しやすく、部屋全体を効率的に暖める能力があります。これを上手に利用することで、実際のランニングコストを抑えることが可能です。
自治体による補助金
ペレットストーブは、リサイクル材である木くずなどを燃料として使用しており、環境負荷が少ないため、補助金の対象となる場合があります。補助金の対象かどうか、具体的な要件については自治体ごとに異なりますので、詳細はお住まいの自治体に確認するか、補助金に詳しいリフォーム会社に相談すると良いでしょう。
補助金のメリット
補助金を利用することで、初期投資の負担を軽減することができます。これにより、ペレットストーブの導入がより現実的になります。また、環境への配慮をアピールすることもできるため、長期的な視点で見た場合にもメリットがあります。
手間と費用が掛かるが愛着を持てる
ペレットストーブは、手間と費用が掛かります。しかし、エアコンや床暖房にはない愛着が持てます。
他の燃料と比べても化学物質は含まれておらず、体や環境に優しいです。また、ゆらぐ火を眺めていると、くつろげる空間を演出できます。
私は手間が掛かるので後悔しましたが、検討してみる価値はあると思います。
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