一条工務店のさらぽか全館空調は後悔する?
「さらぽか全館空調を導入したい!」
「他の全館空調と何が違うの?」
注文住宅を建てる場合には、多くの人々が「全館空調を導入したい!」と考えているかもしれません。
ただし、一言で「全館空調」と言っても、各ハウスメーカーが採用する方法には大きな違いがあります。この記事では、さらぽか全館空調のメリットや実際に後悔した事例について、詳しく解説します。
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一条工務店のさらぽか全館空調とは?
「さらぽか空調」は、世界初の全館空調システムとして、一条工務店が採用している空調システムです。ただし、他社が採用している全館空調システムとは異なり、業務用エアコンや家庭用エアコンを使用して快適な環境を作り出すのではありません。
「さらぽか空調」は、床冷房と床暖房を使用して、天井に埋め込まれたサーキュレーターで空気を循環させ、部屋の温度を調整する独自のシステムを採用しています。
換気システム、家中隅々まで敷かれた床下パイプ、サーキュレーターの3つの要素で成り立っている全館空調システムであり、エアコンとの併用が推奨されています。
一条工務店のさらぽか全館空調を設置するメリット4選
次に、一条工務店のさらぽか全館空調を設置するメリットについて、詳しく解説します。
温度・湿度調整が可能
さらぽか空調は、温度や湿度を調整できるように設計されています。
一条工務店の換気システムには、顕熱ローターとデシカントローターの2つのローターがあります。顕熱ローターは、室内と屋外の温度をローターを回転させながら温度交換し、夏場は涼しい空気、冬場は保湿された空気を取り入れることができます。また、デシカント換気システムを採用しており、吸気・排気の際に室内と屋外の湿度を交換することで、夏場はさらっとした涼しい空気、冬場は湿気を取り込んで保湿を行うことができます。
このシステムによって、自動で湿度を40-50%に維持することができるため、夏場や梅雨の時期に効果を発揮します。
夏場を更に快適にするサーキュレーター
一条工務店調べによると、さらぽか空調を使わない場合、大人と赤ちゃんで体感温度差が7℃以上生じることがあります。
しかし、さらぽか空調では、天井埋め込み型のサーキュレーターを導入することで、温度差を解消し快適な温度を均一に保つことができます。
床で温度管理を行う
一条工務店のさらぽか空調は、他社の全館空調とは異なるシステムを採用しています。
床下パイプで温度管理を行うため、エアコンの風を感じずに快適な環境を作ることができます。また、配管は継ぎ目がなく、内径が他社に比べて大きいため、温水漏れやメンテナンスコストの削減などのリスクを回避することができます。
さらに、ゾーンによって温度設定が可能であり、部屋ごとではなくゾーンごとに温度を調整することができます。
カビやダニの発生を抑制
さらぽか空調は、デシカントローターにより湿度を自動的に40-50%に保つ機能があり、ダニやカビの発生を防止する効果があります。
また、高機能フィルターを使用することで、花粉やPM2.5、黄砂、カビの胞子などの有害物質もカットすることができます。
さらぽか全館空調を設置して実際に後悔した事例5選
次に、さらぽか全館空調を設置して実際に後悔した事例をご紹介します。
さらぽか全館空調で後悔した事例①「メンテナンス費用が高い」
さらぽか全館空調は、一般的なルームエアコンに比べてメンテナンス費用が高いです。初期費用だけでなく、メンテナンス費用も高いのは大きなデメリットです。
さらぽか全館空調で後悔した事例②「即効性がない」
さらぽか全館空調は、ルームエアコンとの併用が推奨されています。
ルームエアコンの併用を推奨する理由は、全館空調に即効性がないためです。床冷房や床暖房を稼働させるためには時間がかかるため、夏場の猛暑に対応するには、なるべく早く涼しくなるようにルームエアコンを併用することが望ましいです。
しかし、せっかくさらぽか全館空調を採用しているにも関わらず、ルームエアコンを併用しなければならないというシステムに中途半端さを感じます。
さらぽか全館空調で後悔した事例③「保湿機能が弱い」
一条工務店のデシカント換気システムや顕熱ローターで湿度管理をしていますが、冬場には乾燥してしまうことがあります。湿度が40%以下に下がることもあり、加湿器を導入することをおすすめします。
さらぽか全館空調で後悔した事例④「すぐに効果が分からない」
エアコンのようにすぐに効果が現れないため、効果が感じにくいです。
猛暑が来る前に計画的に温度を下げておくなど、各家庭で調整が必要になります。稼働時間の遅さは、導入を考える際に頭に入れる必要があります。
さらぽか全館空調で後悔した事例⑤「寒冷地で導入できなかった」
寒冷地では、床暖房に不凍液を使用していることが多いため、北海道や他の寒冷地域ではさらぽか空調は導入できない場合があります。
不凍液とは、暖房ヒーターの内部を循環する冷却水の一種であり、寒冷地において凍結しないように作られた液体です。また、北海道の場合、本州に比べて夏場の湿気が少ないため、さらぽか空調を導入する必要性が低いです。
さらぽか全館空調を採用して良かった口コミ
① 夏にとにかくジメジメせず、涼しく快適な空間が広がる
さらぽか全館空調システムを採用してから、我が家の夏は一変しました。このシステムは床冷房機能を利用しており、床から涼しさを提供するため、全体的に快適な温度が保たれています。
特に、日本の夏は高温多湿で不快感を感じやすいですが、さらぽかの床冷房は室内の湿度と温度を効果的にコントロール。結果、家全体がサラッとしており、ジメジメ感がまったくありません。また、外気の熱を効率的に遮断する高い断熱性能も相まって、エアコンなしでも過ごせる日が多くなりました。
② 我が家の夏の室温
さらぽか空調システムの効果を数字で示すと、室内温度は常に快適な範囲に保たれています。
たとえば、外の気温が35℃を超える猛暑日でも、我が家の室温は24℃前後をキープ。これはさらぽかの温度設定と高性能な断熱材のおかげで、省エネルギーでこの快適さが実現しています。エアコンとの併用も可能ですが、基本的にはさらぽかだけで十分というのが我が家の場合です。
③ 梅雨の時期に部屋干しをしても生乾きしない
さらぽかシステムのもう一つの大きなメリットは、その除湿機能です。梅雨の時期でも、このシステムが室内の湿度をコントロールするため、洗濯物の部屋干しでも生乾きすることがありません。
さらに、空気の循環が良好であるため、洗濯物は早く乾き、嫌な臭いの心配も少ないです。これにより、ジメジメとした気候でも快適に過ごすことが可能になります。
④ 冬も床暖房で暖かい
冬場のさらぽかシステムの利点は、その床暖房機能にあります。全室床暖房が可能で、足元からじんわりと暖かさが広がるため、空気が乾燥しすぎることなく快適に過ごせます。
また、熱交換換気システムを利用して室内の暖かい湿気を逃さずに再利用するため、乾燥を防ぎつつ効率的に暖房を行うことができます。
⑤ 冷暖房時のエアコンの不快な風がない
通常のエアコンシステムと異なり、さらぽか空調は床からの冷暖房を主としているため、エアコン特具の直接風が肌に触れることがありません。
これにより、冷暖房時に感じることが多い不快感を大幅に軽減でき、室内での快適な生活が実現します。特に、直接冷風や温風が当たることによる体調不良を気にされる方や、小さいお子様がいる家庭には非常に好評です。また、冷暖房の効果が床から均等に分散されるため、部屋全体の温度が均一に保たれ、快適な空間を実感できます。
さらぽか全館空調のメンテナンス費用
さらぽか空調システムのメンテナンスの重要性
さらぽか全館空調システムは、一般的な空調システムと比べて高い効率性を持っていますが、その性能を維持するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
メンテナンスの具体的な費用
さらぽか全館空調システムのメンテナンスには、いくつかの主要なコストが関与します。特にデシカント換気システムとサーキュレーターの維持費は、全体のメンテナンス費用に大きく影響します。
- デシカント換気システム: このシステムは湿度のコントロールに不可欠で、定期的な交換が必要です。耐用年数は約10年とされており、交換費用は30万円以上かかることが一般的です。
- サーキュレーター: 空調システム内で空気を循環させる重要な部品で、耐用年数は約8年です。1台あたりの交換費用は約3万円とされており、設置台数によって総コストが変動します。
コストパフォーマンスの評価
さらぽか全館空調システムの導入は初期投資とメンテナンス費用がかかりますが、それによる電気代の節約を考えると、長期的にはコストパフォーマンスが良いです。メンテナンス費用と電気代の節約を比較した結果、さらぽか空調なしの住宅と比較して10年間で13万円安くなることが分かっています。
総じて、年間のコスト差は1万円前後となりますが、さらぽか全館空調システムは快適な室内環境を保ちつつ、長期的に見て経済的な選択肢と言えるでしょう。
さらぽか全館空調は検討すべき!
この記事では、さらぽか全館空調のメリットや実際に後悔した事例について、詳しく解説しました。
さらぽか全館空調は後悔したケースも見られますが、検討すべき設備です。一般的な全館空調ほど性能は高くないものの、あると快適に過ごせる設備です。
ぜひ、参考にしてみてください。
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