隣に家が建って日が当たらなくなったら？
「隣に家が建って日が当たらなくなった！」
「事前に対策すべきだった！」
住宅の快適さにとって、日当たりは非常に重要な要素です。特に隣地に建物が建つことで急激な日当たりの変化が生じることは、よくあるトラブルの一つです。
ただし、隣地は他人の所有物であり、日当たりが悪くなることを理由に建物を建てないよう要望やクレームを通すことはできません。そのため、新築時には隣地に建物が建つ場合でも、日当たりが悪くならないような住宅を計画する必要があります。
この記事では、隣に家が建つことを想定した事前の対策など、詳しく解説します。
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隣に家が建つことを事前に想定すべき
住宅には20年や30年と長く住むことを考慮して、周囲の状況が変化する可能性を予測する必要があります。具体的には、例えば3階建ての住宅が南側や東側、西側の境界線に近い位置に建てられてしまうなどです。
現時点では、隣の敷地が駐車場や空き地であったり、比較的低い平屋などの建物があるかもしれませんが、将来的には敷地の境界線にまで3階建ての建物が建てられる可能性も考えられます。特に分譲地で新たに開発される土地の場合、1〜2年の間に隣に家が建つこともあります。
リフォームにはかなりの費用がかかるし、新築後すぐに大幅な変更を行うことも慎重に考えるべきです。将来的な日当たりのリスクを考慮すると、周囲の環境の変化によって日当たりが悪くなっても、暗くなりにくい住宅を選ぶことをおすすめします。
隣に家が建って日が当たらなくなった！事前の対策4選
次に、隣に家が建つことを想定して、事前の対策について解説します。
隣に家が建って日が当たらなくなった！事前の対策①「2階リビングにする」
2階リビングとは、通常1階に配置されるリビングスペースを2階に配置することで、隣の建物による日陰を避ける間取りのことです。
隣の建物が2階建てであり、一定の距離があれば、日照りは充分に確保できます。また、条件によってはリビングから見晴らしが良いというメリットもあります。
デメリットとしては、常に階段を上る必要があることや、キッチンでの水漏れが発生した場合に被害が大きく修理が困難であることなどが挙げられます。
隣に家が建って日が当たらなくなった！事前の対策②「北側リビングにする」
北側リビングは、通常南側に配置されるリビングを北側に配置する間取りのことです。
北側リビングでは、太陽の直射光はほとんど入りませんが、窓の配置を工夫することで暗い印象を回避することができます。南側に家が建つ場合でも、太陽の直射光はほとんど利用されていないため、日照りには影響ありません。
北側の隣の家との目線が問題になる場合もありますが、北側に家が建つ場合は通常、南側を開放するように計画されるため、十分な遮蔽が可能です。
隣に家が建って日が当たらなくなった！事前の対策③「吹き抜けのリビングにする」
吹き抜けのリビングとは、リビングの上階をなくし、2階分の天井高さをもった空間とする間取りのことです。
部屋を吹き抜けにすることで、縦に大きな窓を多数配置することができます。2階建ての住宅では、リビングが屋根に接しているため、天窓を設置することも可能で効果的です。日照りの向上に加え、高い天井による開放感のある空間を作ることも大きなメリットです。
デメリットとしては、2階の床がなくなり、居住スペースが減少することや、柱や床の減少により構造的な強度が低下するため、慎重な構造設計が必要となることが挙げられます。
隣に家が建って日が当たらなくなった！事前の対策④「光ダクトを活用する」
光ダクトという製品は、日当たりの良い窓から差し込む光を、窓に面していない部屋まで届けるための装置です。
光ダクトは、内部が鏡状の筒のような構造をしており、光を運ぶ役割を果たします。この装置を使用することで、窓から離れた場所にある部屋まで光を伝えることができます。例えば、日当たりの悪い1階のリビングルームに対して、光ダクトを介して天窓などから入る光を利用することで、より明るい環境を作り出すことができます。
吹き抜けのリビングとは異なり、2階全体の床がなくなるわけではないため、より広々とした住空間を確保することができます。
リフォームでも対策は可能！
この記事では、隣に家が建つことを想定した事前の対策など、詳しく解説しました。
建物が建ってしまった場合でも、日当たりを改善するためのリフォームを行うことで、状況を改善することができる場合もあります。光ダクトは、後からリフォームする一例となります。
ぜひ、参考にしてみてください。
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